本当の意味での「自立」
前回紹介した福沢諭吉のいったことは・・・
「自から物事の理非を弁別して処置を誤ることなき者は、他人の智恵に依らざる独立なり。
自から心身を労して私立の活計を為す者は、他人の財に依らざる独立なり」
・・・ということです。
この「一身独立」こそ「主体」としての人間類型であり、原義としての「自治」(自らを治める)の担い手であると考えることができます。
福沢はさらに語を継いで
「独立の気力なき者は人に依頼して悪事を為すことあり」
それゆえ・・・
「父兄は子弟に独立を教え、教師は生徒に独立を勧める」ことが大切であり・・・
「人を束縛して独り心配を求るより、人を放て共に苦楽を与にするに若かざるなり」
・・・と結んでいます。
なぜ、今から100年以上も前の福沢諭吉の言葉が北欧都市と福祉行政の現場で蘇ったのか・・・
おそらくその理由は、最も自立の困難な老いの生活のなかでなお自立して生きようとする高齢者を目撃し、その自立生活を断固として支援しようとする自治行政の意気込みに感動したからではなかったかと思います。