「保護」行政のあり方
今日、社会福祉制度の抜本的改革を検討する場合・・・
この社会福祉事業法を含む現行法令に残存してきた行政警察思想を完全に払拭し、国民がそれぞれのライフ・スタイルを前提にして共に生きるために「支援」の社会システムを形成し維持していくという考え方へと脱却していかなければならないでしょう。
「収容」は「入所」へ、「給付」や「扶助」は「支援」へ、「措置」は「利用」ないし「利用手続」へと法令用語も全面改正されるべきです。
だれでも、いつでも、必要な福祉サービスを利用できる公共、民間の供給システムをいかに整備していくかが時代の課題です。
各自治体は、その計画や実施要領をすべて見直し、その改正に着手する必要があります。
一方で地域福祉、有料福祉を強調しながら、他方で相も変わらず「給付」とか「措置」とかいっているのでは一貫性を欠くのです。
一般に、行政の関与のあり方は民間ないし住民の自立の意欲と条件に関係しているといえるでしょう。
この自立性をめぐる最も重要な今日的課題の一つは高齢者福祉における支援システムの確立ではないかと考えられます。
ここでは従来の「保護」行政のあり方が問われるのです。