人工生態系がもたらすもの 2
カリバ湖では、ヒト・トリパノゾーマ症の流行は、これらの病原昆虫が以前は生息していなかった地域に、数千人もの南岸住民が再配置させられた時点で発生しました。
ボルタ湖では、予想されたようにダム下流に生息地をもつブユの繁殖がひじょうにふえました。
しかし、同時にダム湖の貯水により、以前河川域であったところでの疫病の発生範囲を減少させました。
原生動物の一種のトリパノゾーマが人の体内の血液や組織に寄生し、アフリカ睡眠病という風土病の原因になります。
公衆衛生でのもう一つの問題も、移住者と受入れ側住民に直接関係があります。
移住期間を通じて、移住のストレスや農業生産性の減少が、精神衛生や栄養と、広い範囲にわたる病害に対する感受性などに、不都合な影響をもたらしています。石塚孝一氏によると、発展途上国では、医療サービスが改善されたとしても、人口密度の増大と移住につづく混雑が、寄生性病害の発生範囲と強度とを高めることになるかもしれません。
結局は全移住地に設置された集落水道の不備のために、水に由来する消化器系の伝染病の特別な危険があります。